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もう乗れない乗り物

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FIFAワールドカップ大分開催と同時に運航開始したドリームサファイア号。



初めて乗ったのは6年前に大分トリニータvsFC東京を見に行った時だった。よく分からんが乗ってみるかと思い乗船券を買った後、半分寝ながら乗船案内を待っていると海から物凄い爆音とともにドリフトしながら上陸してきた。隣りにいた外人さんが「オォ~グレイツ!」と叫びながら乗船口に走って行き写真を撮りまくっていた。つられて見に行ってみると船体がグルグル回りながら近づいて来る!何じゃこりゃぁぁ!

折り返しの準備中に案内係の人と話をしたのだが、ホバークラフトという乗り物はメンテが結構面倒なんですよと言っていた。船体下の浮き輪?みたいなやつは消耗品らしく交換をマメにしなければならない。あと燃費がメチャクチャ悪いので原油相場高騰で燃料費がバカにならない。オマケに乗客が年々減っているらしく経営は非常に苦しいと言っていた。道路整備で空港と大分駅前間の所要時間が高速バスとあまり変わらなくなってしまったのも影響したのかな?それでいて運賃は約2倍だしね・・・

最初に乗った時はワクワクしながら操舵席横の一番前に座ったのだが、いざ動き出してみると景色は窓に飛び散る波しぶきでよく分からなかった(笑)。水きり石のように小刻みなジャンプを繰り返し快調に飛ばすこと約30分、うっすらと誘導灯らしきものが見え始め陸側に近づいていく。お、到着か?と窓の外を見ていると目の前に陸への入り口が見え始める・・・ホバークラフト初心者にとっての衝撃はここから始まった。エンジン音が急激に高まったと同時に狭いカーブ状の上陸路をドリフトしながら回転!「船長、自重!」と心の中で叫びつつ半開きの目で前を見ていると乗船口横にドリフトしながらピタッと縦列駐車!?完了・・・船長、あんた凄いよ!
でもさ、遊園地のコーヒーカップのような360度ドリフト走行はたとえ安全だと分かっていても身の危険をを感じずにはいられなかった。公共交通機関でこれだけスリルを味わえる乗り物があるなんて・・・ホバークラフト、侮っていた。

だが残念なことに去年の秋に債務超過により運航会社は清算されてしまった。日本最後のホバークラフトとして頑張っていたが2年前に廃止されてしまった寝台特急富士と同じく、時代の流れには逆らえなかった。今度大分に行った時もまた乗ろうと思っていただけに実に残念だ。
by ata78 | 2010-08-23 23:07 | 乗り物